この1月11日で、35歳になった
Mary J Bligeですが、ニューアルバムが年末に
リリースされて貫禄の初登場1位を記録しています。
今でこそR&BとHIPHOPを融合した音は珍しくもありませんが、彼女が世に出た
90年代前半といえば、まだ一般的には認知されていなかった頃。しばらくして
ヒップホップソウルの女王とまで呼ばれるほどメジャーな存在になり、日本の女性
R&Bアーティストあたりでも、ほとんどが彼女の影響は受けているように思います。
しかし正直言ってこのところ、それほど目新しい出来の作品も無かったような気が
していました。今回のニューアルバムは楽曲のクオリティも比較的高い水準にあり、
彼女のヴォーカルの魅力も衰えていないことを感じさせてくれます。
後半ちょっとトーンダウン気味なところはありますが、前半から中盤まではかなり
気に入ってます。10曲目などは、ノスタルジックなトラックに過去の自身のヒット曲
のフレーズを散りばめたりしてあって楽しめます。カニエ風味のオープニング曲も
カッコイイし、名曲「All Night Long」と同じBPM?で、同じようなノリの8曲目や
ヒップホップテイストのある5曲目、特に9曲目あたりが超クールで気に入ってます。
ただ、ひとついただけないのはU2をフィーチャーした16曲目の「One」という曲。
これだけR&Bじゃないので明らかに浮いててアルバムの印象がまとまりの無い
ものになってしまった感は拭えないところです。これ以外は十分満足していたのに、
ちょっと残念なところですが、なるほど、壁を一つ突き破ったというブレークスルーな
意欲が窺える作品とはなっていますのでオススメしておきます。
こちらでアルバム丸ごとストリーミング試聴可能ですのでどうぞ。
(ただし選曲はできません)